【天女降臨】リアル「羽衣伝説」なのか!?(R3.9ムラサキダコ)

ムラサキダコ(Tremoctopus violaceus)をルアーで釣りあげた つれんづれ草

海で頻繁に釣りをするようになると、多様な生き物たちに出会えます♪
スマホに保存されている過去の写真を振り返り、母なる海に感謝してみたいと思います。

 

先般ヤフーニュースで、「メスがオスの100倍の大きさ…謎のムラサキダコ、オーストラリアで目撃」という記事を見つけました。

↓ 記事はこちら

「ふむふむ、オスとメスとで、大きさや見た目などの形質が全く異なっている性的二形」のお話だな」と、大変興味深く読み進めました。

このムラサキダコさんのオスとメスの違いについては、次のように記載されています。

「メスのムラサキダコは、体長2メートル、体重10キログラムにまで育つ大型だ。対照的にオスは、蛍光のマントもないうえに小さく、動物界ではオスとメスの体格差が最大といわれるほどだ。」

どうやら、メスの2メートルに対し、オスはわずか3センチにも満たず、体格差が極端(体長は100倍、体重は4万倍)なのであります。

ムラサキダコの特徴である「マント」も、大きなメスにだけ備わっている特徴のようです。

さらに読み進めると、

「底引網や試験操業網にかかったことはあるが、野生の状態で目撃された事例は数えるほどしかない。しかも、生態も様々な点で特別だ。」

とあります。

「ん?この間、このタコ見ましたし、釣りましたけど…」

というわけで、波打ち際に漂っていたところを、「大物のイカだ~!」と喜び勇んで、ルアーでひっかけて釣り上げたときの写真であります。

 

足もひょろりと長く、「脱皮」途中のような薄皮がまとわりついていて、イカなのかタコなのか何なのか、なんとも不可思議な生命体でありました。

キロオーバーのアオリイカでないことだけは確信し、おそるおそる捕らわれのエイリアンの「脱皮」をお手伝いさせてもらい、解放(リリース)させていただきました。

きれいに「脱皮」したあとのお姿

脱ぎ捨てられたマント(薄衣)

釣果データ

釣れた日   2021年09月11日 16:57
魚種     ムラサキダコ
サイズ    45.0cm
匹数     1匹
都道府県   石川県
エリア    金沢市近辺
ヒッカケルアー  ジグパラショート30g

 

冒頭の写真では「エイリアン」にしか見えませんが、薄衣を広げて泳ぐ姿は、まさに「天女」と見間違うばかりの美しさであります。

↓こちらの天女動画(約2分)は、幻想的で「うっとり」します♪(わが写真とは大違い)

 

ムラサキダコについて調べてみると、暖かい対馬海流に乗って、日本海側の北陸あたりまでよく出現するのだそうです。

ちょうど秋頃に産卵を終え、波打ち際まで打ち上げられるケースも多いとのこと。

わたくしの天女さんも、産卵という大仕事を成し遂げ、天に帰る寸前のところだったと思われます。
(知らずに、羽衣を脱がせて、帰れなくしてしまって済みませんでした)


なお、世界各地に残る「羽衣伝説」では、「水浴び中の天女の美しさに心奪われし男が、羽衣を隠し天に帰れなくしてしまい(←ヒドイ…)、帰れなくなった天女は、男と結婚して子供を残し(←幸運をもたらす)、その後、羽衣を見つけて天に戻る」というものが一般的なストーリーとなっております。

↓ この翌日、待望の初シーバスで完全に舞い上がっております(もしや天女のおかげ!?)

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