これまで、わがコンパクトカヤックにて３０釣行以上を重ねてきましたが、ずっと気になっていることがあります。
それは、潮の流れ「潮流」です。
カヤックでは、この「潮流」の影響を受けて、沖に流されてヒヤリとしたり、逆に、岸に押し戻されてグッタリしたりしています。
また、一日の釣行中においても、いつの間にか、流される向きや速さが変わっていることがあります。
この潮流は、どうやら潮の満ち引き（潮汐）と関係があるようなのですが、いまひとつ関係性が理解できていません。
よって本日は、干潮や満潮の前後で、潮流がどのように変化するのかを、身をもって調査してみたいと思います。
用語の確認
まずは、ことばの意味を確認いたします。
潮汐とは
いわゆる満潮とか干潮とかいうもので、海面の高低（潮位）の変化を表すものです。
月の引力の影響を受けて、通常一日のうちに満潮が２回、干潮が２回あります。
満潮から干潮に向かうときが、「下げ潮」であり、干潮から満潮に向かうときは、「上げ潮」と呼ばれます。
潮流とは
いわゆる潮の流れのことで、潮汐に伴って、海水の流れる水平面の向きが、周期的に反対方向へと変化します。
「潮汐に伴う」ということからも、通常一日のうちに一方向に２回流れ、反対方向に２回流れることとなります。
潮汐と潮流が、何かしらの関係があるということは分かったのですが、「上げ潮」のときや「下げ潮」のときに、潮流はどっち向きに流れるのでしょうか？
本日の調査結果
ヤフー天気予報の「潮汐」情報によると、本日は干満の差が激しい「大潮」であり、満潮２時４５分、干潮８時５９分、満潮１４時２０分、干潮２１時２１分となっております。
８時５９分の干潮時を境として、その前と後とで潮はどのように流れるのかを確認するため、本日は７時３０分に出航しました。
まずはいつもどおり、岸近くのテトラポッド付近で、最近お気に入りの「静ヘッド＋ワーム」を（鼻息も荒く）キャストしつつ、潮の流れ（カヤックの流され具合）をチェックします。
↓ 岸近くのテトラポッド（下げ潮の様子）
風も波もアタリもない中、本日はゆるやかに「沖」のほうへと流されていきます。
干潮時の８時５９分に近づいてくると、潮が止まり始めました。
↓ 潮止まりの様子
潮が止まると、魚の活性が下がり釣れないらしいのですが、そんなことにはお構いなくキャストを繰り返します。
（やはり釣れません…）
体感で約１時間ほど、潮が止まっていたように思われますが、お構いなしにキャストし続けます。
（アタリもありません…）
その後、ようやく見た目にも明らかに潮が動き始め、「いよいよ上げ潮だ」と気合を入れて必死にお魚を釣りにかかりますが、やっぱり釣れません…
気が付いてみれば、潮の流れは確かに反対向きとなっており、わがカヤックは岸の方へと流されることになっていました。
まとめ
本日の結果だけをみれば、干潮時の潮止まりを境として、干潮に向かう下げ潮時には、「沖に向かう」潮流となり、満潮に向かう上げ潮時には、「岸に向かう」潮流となりました。
※もしかしたら、こんなことは「物理学」上ｱﾀﾘﾏｴのことなのかもしれませんが、理科では「生物学」以外ﾁﾝﾌﾟﾝｶﾝﾌﾟﾝなので、よく分かりません…
なお、本日はきれいな結果が出たものの、いろいろと調べてみますと、実は「潮汐」と「潮流」の関係は、それほど単純ではないらしいのです。
予習していた満潮や干潮の時刻を迎えても、一向に止まる気配を見せず、沖へ沖へ（あるいは、岸へ岸へ）と流され続けたことも多々ありました。
また、「潮流」の向きなんてものは、地形の影響も大いに受けるでありましょうし、反転流や離岸流などが生じる場所もたくさんあります。
やはり自然が相手となると、リクツや理論だけでは太刀打ちできない場面にも多く直面します。
決して過信することなく、一つ一つ地道に経験を積み重ねていくしかないようです。
おまけ（本日の釣行結果）
先般シーバスが釣れたところでもあり、本日は大潮ということでもあったので、「まぁ釣れるだろう」と余裕をこいて釣行に臨んだのでしたが、干潮の潮止まりまでの約１時間３０分は、まったくアタリがありませんでした。
潮がピタリと止まってからの約１時間も、必死にジグを投げ続けるものの、相変わらずアタリなし。
干潮後の上げ潮の頃には、「潮流の調査」のことなぞ半ば忘れ、鬼の形相でシャクリ続けておりました。
気持ちを込めたシャクリが効いたのか、さすが「上げ潮」ということなのか、ようやく最後の最後に、確かに「シーバスのアタリ」があったのでしたが、乗せきることはできませんでした…
心がへし折れかかったわたくしのカヤックには、「いい加減に帰りなさい」と言わんばかりに、容赦なく岸へと押し戻す潮流が立ちはだかります。
最後に、残された気力を振り絞り、パンパンの腕でパドルを漕いで、流れにあらがって沖へと向かいます。
「最後の一投」を投じた後、精根尽き果てたわたくしとカヤックは、「自動運転」で岸まで戻ってまいりました。
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